インドのジェネリック医薬品とインドの特許法の関係

インドのジェネリック医薬品とインドの特許法の関係

 インドにジェネリック医薬品が多い理由

まず、先発医薬品には「特許期間」と呼ばれるものが存在します。 一般的に医薬品の「特許期間」というのは、原則として出願してから20年間です。 といっても新薬の治験が開始される前に出願される場合がほとんどなので、基本的に販売が始まったときには残り数年くらいになっていることが多かったりします。 また、新薬の販売の承認にも時間がかかりますので、そこからさらに5年間の延長をするケースが多くなっています。 特許については4種類あり、特許の種類によって何が特許として保護されるのかが異なります。 例をあげると「物質特許」と呼ばれるものは、有効成分に関する物質の特許のことを言い、化学式や物質名によって設定されます。 そして「製法特許」は薬自体の製造方法を示す特許です。 さらに「用途特許」というのは、その新薬の使用方法に関するものです。 「製剤特許」は、薬に使われている副成分、添加物等に対し、独自のものがある場合は対象となる特許です。 これ以外にもいくつかの特許があり、医薬品によってはさまざまな特許が保護されているます。 特許期間が終わった場合にジェネリック医薬品を他の製薬会社が製造できるようになるわけですが、ここでいう「特許」というのは主に「物質特許」を指します。 万が一ジェネリックを製造しようと思っている新薬の特許がひとつしか切れておらず、他の特許がまだ生きている場合は、その部分を別の方法でカバーしなければいけないのです。

ジェネリック医薬品の製造はインドが世界一

ジェネリック医薬品はいろんな国の製薬会社が製造販売していますが、実はインドが世界で一番多くジェネリック医薬品を製造しています。 なぜインドでジェネリック医薬品を開発する製薬会社が多いのかといえば、 実はインドの特許法に大きなポイントがあります。そのためインドではジェネリック医薬品が比較的容易に製造できるのです。具体的に説明しますと、 先述した「物質特許」と「製法特許」などの特許が国際的にあります。しかし、インドの場合では特許法として「物質特許」が認められていないのです。製法特許は認めているので、新薬と同様の成分を使って、まったく違う製法で作ることによって、ジェネリック医薬品として製造できるといったことなのです。2005年に少し法律が変わって、画期的な新薬に対しては特許が認められるようになっています。   ちなみに日本に関しては、以前は製法特許が主流となっていて、その製法さえ違えばジェネリック医薬品を作ることができていました。 しかし新薬を開発するために10年以上もの年月が必要で、それにかかるコストも甚大なものなのに物質特許が認められないことは、新薬開発の足かせになっていました。そこで日本でもようやく1976年に物質特許が認められるようになったのです。

インドの医療は世界でもトップレベル

インドの医療は国際的に高く評価されているからこそ、世界中にジェネリック医薬品を輸出しています。 インドでは経済が急激に成長しており、医療レベルは世界でもトップクラスといわれており、難病治療の為に、わざわざインドまで訪れる人もいるくらいです。 インド国内で展開している「アポロホスピタル」と呼ばれる病院では、心臓や肝臓の移植手術の分野において、世界でもトップクラスを争うほど高水準の病院だといわれています。 諸外国からインドの「アポロホスピタル」に訪れる人は年間でおよそ10万人程度いるといわれていますので、いかにインドが医療において高度な水準を持っているのかわかります。 インドの場合は先進国などと違って物価も安く、高度な医療費を大幅にコストダウンできるのも魅力なのかもしれません。 インドの公用語はヒンディー語ですが、第二公用語として英語が使われていますので、英語でのコミュニケーションをとることも魅力の一つです。 そのためインドの医療に興味がある人のための医療ツアーを旅行代理店が積極的におこなっています。 医療技術が高い国と言えば、先進国のイメージがありますが、現実的には医療という分野においてインドは先進国をも凌ぐレベルですので、インドで製造される多くのジェネリック医薬品についても、安心して使用できるといえるでしょう。

インドのジェネリック市場は2020年には倍増

インドでは特許期限切れの医薬品と同成分で製造し安価な後発医薬品ジェネリックの市場が拡大しています。同国商工会議所連合(ASSOCHAM)と現地調査会社RNCOSの調査によれば、市場規模は2020年には279億ドル(約3兆3580億円)に達する見通しだとのことです。現在の131億ドルから年平均16.3%で成長すると予測されると、現地紙のフィナンシャル・エクスプレスなどが報じています。  市場拡大の背景として、同国では所得増や生活習慣病の増加などに伴い安価な後発医薬品ジェネリックの需要が拡大することが予測されています。さらに、2019年にかけて新薬の特許切れが続く状況などからも、後発医薬品ジェネリックの生産拡大が予測されています。  商工会議所連合ASSOCHAMのラワット事務局長は、同国政府が後発医薬品を低価格で提供し続けていることも普及を後押ししているとの見方を示しています。2020年には同国の医薬品市場全体の85%程度を後発医薬品が占めると予測されており、  同調査によると、インドの新薬も含めた医薬品市場は、14年の154億ドルから向こう5年間、年平均13.3%で拡大する見通しで、20年には市場規模が327億ドルに達し、世界6位の医薬品市場になると予測されています。

 

・ジェネリック 日本ジェネリック製薬協会

・ジェネリック 第一三共

・ジェネリック 沢井製薬